HSD詳説1  ~高速性と柔軟性~

高速性

本ドライバの最大の特徴は、その高速性です。グリップを把持して、早回し部を指でつまみまわすことにより、ドライバ軸を高速で回転させることができます。

製作例では、無負荷状態の初速において、最大で 3000rpm を超えます。手持ち・手回しの道具としては出色の速さと思われます。

HighSpeed Driver D_01-01:ハイスピードドライバ 高速性

HighSpeed Driver D_01-02:ハイスピードドライバ 3000rpm超

また、ドライバ後端部に設けられた本締め用の柄が、早回しにおいては自然にフライホイールとして機能します。このため、高速回転が持続し、一ひねりでネジを何回転もさせることが可能になり、ネジを高速で移動させます。

高速回転性能については、次の動画をご覧ください。

ネジ類の締め/緩め作業においては、締付けの最後(緩めの最初)において大きなトルクを要する以外は、中~低トルクでの締め/緩めとなり、いわゆる「早回し」が可能な局面となりますが、本ドライバは、ここが圧倒的に早く、かつ軽快なのです。

本ドライバは、本締め用の柄と、早回し用のグリップを備えており、この連携により、多数のネジ類の高速な締め/緩め作業を可能にし、作業時間の大幅な短縮を可能にします。

本ドライバにおける、ネジ操作の基本を示す動画です。

本ドライバは、後に示すような、様々な操作方法が可能ですが、そのいずれにおいても、相当な早回しが可能です。

ドライバ操作における軽快感

回転の高速性とフライホイール効果により、少ない操作(労力)でネジが大きく移動します。ドライバ保持の安定とあいまって、ドライバ操作はきわめて軽快で、リズミカルに作業ができます。

HighSpeed Driver D_01-03:ハイスピードドライバ 軽快性

多様な把持方法

早回し操作の方法は、動画の実演にあるように、「グリップの突出部を掌の中指・薬指の付け根付近に当接させ、早回し操作部をはじくように回す」ようにします。グリップに設けられた突出部により、手のひらや親指・人差し指等が適度にドライバ軸から遠ざけられるため、指を自由に動かして軸を早回ししやすくなっています。

本ドライバは、前後を逆にした逆手持ち(リバースポジション)ができることも大きな特長です。逆手持ちでも早回し・本締めが可能です。この持ち方が可能なため、ドライバ操作のバリエーションが飛躍的に広がり、様々な位置・方向のネジに対応できるようになります。

さらに、本ドライバは、後端部の柄を持ったポジションで、中央のグリップに親指・人差し指を掛けることによって、自然に、反復動作によるねじの締め/緩め操作ができます(柄を握って締め、柄の握りを緩めて手首を戻します)。つまり、本ドライバは、ラチェットドライバのような操作も可能です。
この操作により、トルクを要する局面でも片手でリズミカルに作業ができます。

HighSpeed Driver D_01-04:ハイスピードドライバ リバースポジション操作

HighSpeed Driver D_01-05:ハイスピードドライバ ラチェットドライバ的操作

リバースポジション及びラチェットドライバ的操作の実演動画です。

本ドライバは、片手のみでの操作も、両手を使った操作も可能です。操作すべきネジの状況に合わせて、また作業における自由度に合わせて、自由に操作の仕方を選択できます。

特に、締めのプロセスにおいて、早回しから本締めに移る場面では、ドライバの握り替えや握り加えにより、柄を握ることになりますが、これは、状況に応じ、さまざまなパターンが可能です。

順手でのドライバ操作のバリエーションを示す動画です。

当サイトの実演動画では、片手のみで本締めをも含めた操作ができることを示すため、片手のみでの作業も多く含まれていますが、もう一方の手(ここでは左手)を早回し部の操作、ドライバの保持、あるいは本締めに適宜参加させることで、より高速な作業も可能です。

様々なネジの状況に対する高いアクセス性能

以上のように、本ドライバでは、さまざまな把持と操作の方法が可能であるため、ドライバ操作に高い柔軟性が生まれ、様々なネジの嵌入状況(位置・方向)に対する高いアクセス性能を持つようになります。

従来のドライバでは、正面(前面)及び上面(天面)にあるネジのみが現実的に見て通常操作しうるネジであり、作業者との位置関係にも制約がありました。

本ドライバにおいては、多様な把持方法が可能なため、従来のドライバでは操作が困難であったような、ネジの嵌入方向あるいは作業者とネジの位置関係であっても、本ドライバであれば問題なく操作できる、という効果が生じます。

本ドライバでは、順手(ノーマルポジション)操作・逆手(リバースポジション)操作を駆使することで、ネジの位置や嵌入方向の上下・左右・前後を問わず、手が届く範囲であれば、ネジ操作が可能です。腕とドライバが入れば、体全体が入るスペースも必要としません。
しかも操作自体に特に苦しいところがなく早回しも効く、というすぐれた特性を発揮します。

 

リバースポジション操作により、さまざまな位置関係のネジに対応できることを示す動画です。

他の動画中にも具体例がいくつか入っていますので、ご参照ください。

以上のように、本ドライバを用いれば、作業者にとって理想の位置取りができないような作業環境下でも、無理なくネジ操作を円滑迅速に行うことができるようになります。

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